キノコの菌床は有効なバイオマス資源として炭化しての資源循環が期待される

キノコの菌床の有効活用としての炭化

キノコの菌床とは、キノコを人工的に栽培するために使用される、栄養分を詰めたブロック状の「培地」のことです。主におがくずや米ぬか、栄養剤などを混ぜ合わせて作られます。

キノコを収穫し終えた後の菌床は「廃菌床」と呼ばれ、キノコ栽培の現場では毎日大量に発生します。これまではその多くが産業廃棄物として処分されてきましたが、栄養分を豊富に含んでいることから、価値あるバイオマス資源として再利用する動きが活発になっています。

バイオマス資源としての有効性

廃菌床は、非常に優れたバイオマス資源としての可能性を秘めています。

安定した排出量

キノコは年間を通じて工場で安定的に生産されるため、廃菌床も季節や天候に左右されることなく、毎日一定量が排出されます。これにより、炭化事業の原料として非常に計算しやすく、安定した事業計画を立てることが可能です。

肥料成分を豊富に持つことから炭化肥料としての活用

廃菌床には、キノコが吸収しきれなかった窒素やリン、カリウムといった栄養分が豊富に残っています。これを炭化することで、単なる土壌改良材としてだけでなく、肥料成分も併せ持った高機能なバイオ炭(炭化肥料)を製造することができます。

廃棄コストの削減

これまで産業廃棄物としてコストをかけて処分していた廃菌床を、有価物として再利用することで、キノコ生産者の廃棄コスト削減に直接貢献します。これは、生産者と炭化事業者の双方にメリットをもたらす、持続可能な関係性を構築します。

茶葉・茶殻の炭化において、課題となる3つの事項

日本のような事業化や実用化を進める上では、技術的・経済的な課題がいくつか存在します。
それらを解決することが茶葉・茶殻の炭化には求められます。

高含水率

茶殻は抽出後、約70〜80%の水分を含んでいます。炭化するにはこれを乾燥させる必要があり、乾燥に多大な熱エネルギーを要すること課題の一つとして挙げられます。

腐敗と悪臭

茶殻は有機栄養分が豊富で水分も多いため、特に夏場は非常に腐敗しやすいです。回収から乾燥・炭化までの時間を極端に短くするか、冷蔵保管等のコストをかける必要があります。

設備への閉塞(タールトラブル)

バイオマスの炭化時には木酢液やタールが発生します。茶葉はタール分を含みやすいため、排気配管が詰まりやすく、頻繁なメンテナンスが必要になる可能性があります。

バイオ炭素循環LABは、茶殻特有の課題である「腐敗の速さ・多大な乾燥エネルギー・粉体トラブル」を克服するため、安定的に炭化できるプラントをご提案させていただいてます。

乾燥工程にはシステム内の未利用熱を徹底活用し、最大のネックである製造コストを劇的に圧縮。また、タール閉塞を未然に防ぐ独自の燃焼制御と、粉塵爆発を防ぐ高度な安全設計を融合させています。単なる廃棄物処理にとどまらず、高品質な炭素資源への転換と経済性を両立するこのシステムは、未利用バイオマスの社会実装を加速させる現実的な解となります。

当LABのキノコ菌床の炭化装置の設計上のポイント

高い含水率への対応

廃菌床は60%以上という非常に高い水分を含んでいます。そのため、炭化プラントの設計においては、効率的な乾燥工程の確保が最も重要なポイントとなります。炭化炉に投入する前に、乾燥機や天日干しで含水率を十分に下げることが、安定した炭化品質と熱効率の鍵を握ります。

一方で、過熱蒸気式の炭化装置の場合は、直接投入が可能となります。

連続処理と自動化

廃菌床は毎日安定して大量に発生するため、人手をかけずに効率よく処理できる連続式の炭化プラントが適しています。「原料の受け入れ→破砕→乾燥→炭化→排出」までの一連の工程を自動化することで、省人化と大規模処理を両立できます。

キノコの菌床の炭化による活用方法

高機能な土壌改良材・肥料として

廃菌床から作られたバイオ炭は、土壌の保水性や通気性を高める効果に加え、原料由来の豊富な栄養分を土壌に供給します。化学肥料の使用を減らし、環境に配慮した農業を実現するための資材として、農家や家庭菜園向けに高い需要が期待できます。

家畜の飼料・敷料として

炭化物は、家畜の健康維持に役立つ飼料添加物や、アンモニアを吸着して畜舎の臭いを軽減する敷料としても活用できます。

燃料としての再利用

廃菌床を炭化・固形燃料化することで、キノコ栽培工場で使うボイラーの燃料として再利用する「エネルギーの循環モデル」を構築することも可能です。

他にも多数の事例をご紹介しています、
気になることはお気軽にご相談ください