芝草は有効なバイオマス資源
芝草(芝刈りくず)の炭化は、技術的に十分に可能であり、ゴルフ場や公園管理、自治体などで既に実用化されている事例もあります。
炭化されたものはゴルフ場や公園の芝生に再び散布するという利用用途もあります。
炭化度によっては、それ自体が肥料として機能するだけではなく、保水性・通気性が向上し、肥料の流出を防ぐ効果が期待されます。

芝草の炭化において、課題となる3つの事項
芝草の炭化は技術的には問題なくでき、また、炭化後もその場での利用用途も期待されるということで非常に有効な施策であると考えられます。しかし、それが普及しないのは以下に挙げるような幾つかの要因があるためです。
高含水率(水分が多い)
刈り取った直後の芝は水分が80%以上あります。乾燥させるために大量の熱エネルギーが必要となり、それは製造コストに直結します。炭化炉に入れる前に天日干しで予備乾燥させるか、排熱を利用できるシステムの導入が求められます。
低密度(かさばる)
芝はふわふわしており、重さの割に場所を取ります。その為、どこかに運び出すのも大きな手間とコストになります。 発生場所で炭化処理を行い、輸送コストをかけないのが事業化のポイントになります。
季節性
芝草は一年を通して成長をしていないという点です。5月〜10月の成長期は速いスピードで成長しますが、それ以外の期間は、あまり成長しません。また、刈取りの作業が必要となりますが、それも天候によって作業可否が左右されることも事業化の上では考慮に入れておかなければなりません。
芝草の炭化を事業化するうえでのポイント

予備乾燥の方法
芝草を炭化させるにあたり、そのままの状態で炭化炉に入れてしまうと大きなエネルギーが必要となります。予め乾燥させる、或いは、排熱を利用できる仕組みが求められます。

広い事業用地
芝草はかさばるため、移動させることは現実的ではありません。できる限り、その場で炭化させることが求められます。また、感想をするための場所も求められますので、相応の広さが必要です。

選定枝などの季節性対策
芝草が育たない時期に炭化炉をどのように稼働させるかが事業化のポイントです。選定枝をはじめとする他に炭化するものの存在が事業収支に大きく影響します。
芝草を炭化させるメリット
事業成立させるうえで課題も多い芝草の炭化ですが、芝草の炭化という点で見ればメリットも多くあります。
・廃棄物の減容化:炭化すると体積が1/5〜1/10程度になります。
・土壌改良材:保水性・通気性が向上し、植物の生育を促す効果が期待できます。
・カーボンニュートラル:植物が吸収したCO2を炭として固定するため、脱炭素に貢献できます。
・消臭・吸着剤:畜舎の敷料や消臭剤として利用できます。
芝草炭化装置の設計上のポイント

乾燥装置による事前乾燥
炭化装置に入れる前に、乾燥機を用いて茶葉・茶殻の含水率を一度下げる工程を設定しています。乾燥という点においては、炭化装置よりも乾燥機の方が効率的に乾燥させることができます。
最初に乾燥させることで、あとの炭化工程に要する時間とエネルギーを抑えることができ、トータルで合理的な製造ラインになります。

過熱蒸気による短時間炭化
予め乾燥させた茶葉・茶殻であれば過熱蒸気で炭化させる方が合理的です。過熱蒸気の特性である高い伝熱速度によるさらなる乾燥。そのまま無酸素状態で熱を加えることにより熱分解を促し、炭化を促進させます。

自燃式・外燃式の炭化炉の活用
過熱蒸気式のような圧力を加えない一般的な方法での炭化も可能です。高品質なバイオ炭の製造が実現しますが、一方で事前の乾燥をしっかりとしなければならないという制約も付きます。広い敷地で、天日乾燥を行うスペースが確保できることが事業成立のポイントになります。
他にも多数の事例をご紹介しています、
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